発達障害児の親のメンタルヘルスとペアレントトレーニング  公認心理師が解説4

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子育てにはストレスがつきものです。

発達障害を持つ子どもの親は、障害を受け入れ、適切な支援を受けるためにあちこちの医療機関、相談機関などを奔走し、日常生活の中で起こるさまざまな問題に対処するなど、よりストレスにさらされた生活を送っていると思います。

 

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発達障害児の母親がうつ状態になりやすい

 

なぜかと言うと、子どもが発達障害ということで「私のせいでこんな子が生まれた」「子育ての仕方がよくなかったのか」と自分を責めてしまうことが起こりえるからです。子どもの将来を悲観して、不安にったり、気持ちが落ち込むこともあるでしょう。

野邑の資料によるとASDの子どもを持つ親のうつ状態が重度になりやすいことが見て取れます(野邑健二ほか 小児の精神と神経50巻3号 アークメディア)。

また発達障害の子どもを持つ母親は、一般の母親と比べて抑うつのリスクが10倍であるとも言われています。

 

 

親のメンタルが良い状態であることが大事

 

例えば、うつになってしまうと物事をマイナスにとらえてしまいがちです。「どうせやってもむだ」「あんたのせいでこうなった」などと思ってもいない否定的な言葉を口に出してしまうことも考えられます。

 

子育てはマラソンです。 何年・十何年かかります。100m走のような全力疾走ではゴールまでも持ちません。急ぎすぎず、自分のペースで付き合っていくことが大事です。イライラして余裕がない状態では、子どもと良い関係は作れませんよ。

 

発達障害の子どもへのペアレントトレーニング

ペアレントトレーニングとは発達障害児の親に向けた、子どもとかかわるための手法です。親が子どもへの養育を積極的に行っていくために、親と子ども支援する目的で開発されました。

ペアレントトレーニングを行うときには、まずは子どもが「何ができているか」「身につけて欲しいスキルは何か」をきちんと見きわめていくことが大事です。一足飛ばしにむつかしいことに取り組んでしまうと親の子どももしんどい思いをしてしまいます。

できていることに注目しよう

 

普段の日常生活の中で子どもはどんな風に過ごしているでしょうか。身支度をして、ご飯を食べて、学校に行く…。誰もがやっている当たり前のことですね。日本人の癖でしょうか、できていることはついつい意識から抜けてしまい、できていないことに注目してしまいがちです。

まあ年相応にできている部分があれば、それはきちんと評価していきましょう。アドラー心理学でも適切な行動に注目することの大事さが言われています。できていない行動、不適切な行動に注目してしまうと、それはエスカレートしてしまうことがあるのです。

もし上手にできていることを見つけられない場合は、子ども用の生活習慣のチェックリストなどを利用するのもいいかもしれません。〇や×でつけていくとわかりやすいですね。そうするとできていないけれど、もうすぐできそうだという△のものも見つかります。そこで「がんばってるね」「こうしてみたらどうかな?」などと声かけをするという次のステップにも進むことができます。

 

 

とにかく褒めて育てよう

  

子育てで褒めすぎて問題になるなんてことはめったにありません。先ほど挙げたような「できて当たり前のこと」でも、さりげなく「いいね」「できているね」「うれしいよ」と伝えれるとよりGood!です。できればあなたは○○だというYOUメッセージではなく、「うれしいよ」などというIメッセージがおすすめです。

褒めるときには、「すぐに」褒めるという原則があります。何か起こったすぐに言葉がけをしましょう。できるだけ子どもに分かりやすい言葉でうれしいんだってことを伝えましょう。言葉の理解が十分でなければスキンシップでも構いません。ハイタッチもいいですね。それよかったよ!という内容も伝えれると子どもは次もその行動を試みます。そうした地味な繰り返しが成長につながります。

また環境を整えてあげることも親ができることのひとつです。「事前に予定を伝える」「決めごとは紙に書いて貼る」「片づけやすい目印をつける」「注意がそれる原因を取り除く」などは比較的簡単に取り入れることができます。

発達障害情報・支援センターにすてきな資料があります。参考にしてください。

 ペアレンティング:環境づくりのコツ (PDF:127KB)
 ペアレンティング:声かけのコツ (PDF:176KB)
 ペアレンティング:子どもとの遊びを楽しむコツ (PDF:354KB)
 ペアレンティング:子どもの意欲を育むコツ (PDF:106KB)

 

 

次は幼児期にこそやってほしいことの基本を説明します。 

 

前項はこちらです。

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