発達障害児の幼児期に身につけたい身辺自立 公認心理師が解説6

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生活リズムが取りあえずの基本

 

子どもが成長していく中で「生きていく力」を身につけなくてはいけません。できる限り自立し、自分のことはなるべく自分でできるように、できることを楽しんだり、喜びと感じることができるように援助していきたいですね。

 

身辺の自立という視点で見ると、生理的なものをどうこなしていくかがポイントとなります。食べること、眠ること、排泄することなどが当てはまりますね。これらを一日の中でどうこなしていくか、リズムを持って習慣づけれるかが大事です。

 

元来、人間には生体リズム、 サーカディアン・リズムがあります。ただし、個人差はあるものできっちりリズムよく生活できる子もいれば、すぐに乱れてしまう子もいます。こうしなくていけない!という思い込みに執着せず、それぞれの子どもに合ったリズムを探し、習慣としていくことが大切です。幼児期に身につけることで就学後の生活にも慣れていくことができます。

 

食べることについて

 

食べることは生まれながらにできると思いがちですが、未熟な段階から順番に発達をしていくものです。顎の強さ、嚥下の能力、手の器用さ、味覚への敏感さ…などいくつもの要因が関連しているのです。なんでうちの子はできないの?と無理強いしても解決にはつながりません。 子どもの個性や発達段階に応じた対応が必要となりますので、いま何ができていて、次は何ができそうかをしっかり見ていきましょう。

例えば、スプーンを使って食べることができたり、できなかったりであれば、食べやすいスプーンを探してみるのもひとつです。取り分けやすかったり、飲み込みやすいかたちや大きさはどうでしょうか? とろみを付けてみてはどうでしょうか。

偏食は定型発達の子でも見られるものです。シンプルに野菜は細かく刻んで混ぜ込み、カレーなどの濃いめの味付けでチャレンジしてみるのもいいですね。味覚の過敏がある場合、刺激が強いものなどの味だけではなく、硬かったり、飲み込みにくかったりの食感も影響します。無理強いすると食わず嫌いになることもありますので、多少の好き嫌いは気にしないほうがいいように思います。

また、食事の際にきちんと座って、集中して食べることができるかもポイントとなります。お腹が空いていないのに食事の席についても食べないでしょうし、他に興味を持つようなものがあればやはりご飯に集中できないでしょう。

食事に関しては、ただバランスの良い栄養摂取を目指すというよりは、食べることが楽しい!習慣になるようにすることを意識したいですね。

 

うんち・おしっこについて

 

排泄も生理的に必須といえる生活スキルです。赤ちゃんでもできる排泄ですが、コントロールしていくにはいくつもの段階を経る必要があります。自立した生活を考える上では重要な項目になりますので養育者や支援者の焦りにもつながりやすいと言えます。

一般的に排泄のコントロールは、出した快楽と出たことによるおむつの不快からスタートします。昨今はおむつの性能も上がっていて、おしっこがたくさん出ても不快感を感じにくい場合があるかもしれません。排泄の前の段階としての尿意や便意などの気づき、そしてそれを伝えるコミュニケーションの手段。服をまくっての排泄の行動。トイレットペーパーでの清潔管理など順番に学んでいくことになります。

また、そもそもの膀胱などの発達の問題があるかどうか、失敗体験からくる心理的な問題がないか、トイレの匂いや閉鎖空間への苦手さはないかなどを探っていくことが必要でしょう。

 

服を着ること・お風呂について

 

着衣や入浴は生理的なものではありませんので、学びなしでは身につきません。不器用さやボディイメージの貧弱さ、先の見通しのもてなさなどが関係してきます。全部を手伝ってしまうと身につきませんし、手伝いなしではできません。そのちょうどよいところを探すのがポイントになるでしょう。

触覚の過敏があったり、こだわりが強かったりすると身につくまでに時間を要することがあります。生地やタグ、縫い目などに注意を払ったり、お気に入りの服を別のものに変えるための作戦を練ったりしていくことになります。

丁寧にやっていかないと子どもが意味もわからず、単純に嫌な思いをした、怖い思いをしたという体験になってしまいます。細かく部分に分けていき、スモールステップで慣れてもらう、自身を持ったり、やる気になってもらうことが必要でしょう。

 

次は社会性を身につけることに関して解説します。

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