発達障害の子どもの特徴を早期発見する 公認心理師が解説2

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発達障害児にできるサポートを行うこと

 

発達障害児、また発達障害の傾向がある子どもをサポートするためには、その子の特徴を見極めることが必要です。

例えば、よく見られる特徴や症状としては「コミュニケーションの苦手さ」「興味のかたより」「こだわりの強さ」「感覚の過敏性・鈍感さ」「不器用さ、動作のぎこちなさ」「落ち着きのなさ」「記憶力の良さ」などがあげられます。

これを診断に当てはめると、自閉症スペクトラム障害(ASD)、注意欠如多動障害(ADHD)、学習障害(LD)となります。ただし、診断がすべてではありません。前項で説明したスペクトラムの考えで言えば、診断を受けてなくても日常生活において困り感を持っている子どもは確実に存在します。また、発達の過程において、状態が変わるようなこともしばしばあります。そのため、子どもに合わせた「できる」サポートを行っていくことが大切です。

 

乳児期から発達の遅れは始まっている

 

乳児期に発達障害の確定診断が下ることは比較的にまれだと言えます。一般的には特徴がはっきり出てくるまで少し様子を見るようなことが多いと思います。診断が下らないからといって問題がないと決めつけてしまわないようにしましょう。少なくとも誰かがちょっと気にするような違和感、遅れなどがあったからこそ医療機関や相談機関などを訪れたのですから。

それをそのままにしておいて、まわりと同じようにできるようになる子、少しずつ年相応の発達に追いついていく子もいます。その一方で発達のアンバランスさを持ったまま歳を重ねてしまう子どももいます。

 

幼児の脳に見られる代償性への期待

 

代償性というのは、簡単に言えば「代わりに働く」というような意味です。幼児の脳は柔軟であり、可塑性があります。脳が神経のネットワークをどんどん形成している真っ只中にいます。そのため、もし働きの弱い部分があったとしても、それを補うネットワークを形成することができたりします。5~6才くらいになると、こうしたネットワークの使われない部分は抹消されていき、10才ころには新しいネットワークを形成することは困難になっていきます。

発達障害の早期発見、早期療育が重んじられているのはこのような理由からだと言えます。早いうちに対処をすることで代替する回路が形成されるチャンスが生まれます。それは例えば大人になってからやろうとするととても困難な作業になるのです。

 

発達障害児の困った行動の意味を考えてみよう

 

大人の目線から見てしまうと、発達障害児のできないこと、困ったことについ重きをおいてしまうことがあります。例えば、頭をぶつけたり、自分の手に噛み付いたりなどの自傷行為をしてしまう子どもがいたとして、何とかそれをやめさせよう、大変だと思ってしまいます。でも、何故そんな行動を起こしてしまうのでしょうか? それがポイントです。

子どもの立場から考えてみましょう。もしかしたら子どもにとって苦手なことが起こったかもしれません。不快な音が急になり続け、イライラしてしまったり、パニックになりかけたかもしれません。どうしたらいいのかわからなくなって、決まった自分のパターンである自傷に逃げたのかもしれません。強い刺激によって不快な環境から逃げているのかもしれません。

そうした流れを見ていくことが重要です。

そうやって推測していくことで、環境を変えたり、自傷以外の対処方法を探していったりできます。こうした作業は繰り返し、かつ丁寧に行う必要があります。多くの子どもはその原因や行動の意味をうまく説明することができません。試行錯誤をしながら、まわりができること、子どもができることをこつこつと増やしていきましょう。新しいネットワークを作っていきましょう。

 

さて次は大人側のリスク、養育のリスクについて説明したいと思います。

前項はこちらです。

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