精神病棟における退院時共同指導チームに公認心理師
1 基本的な考え方
精神障害にも対応した地域包括ケアシステムの構築を推進する観点から、精神病棟における退院時の多職種・多機関による共同指導等について新たな評価を行う。
2 具体的な内容
精神病棟に入院中の患者に対して、入院医療を提供する保険医療機関 の多職種チームと、地域において当該患者の外来又は在宅医療を担う保険医療機関の多職種チームが、退院後の療養等について共同で指導等を行った場合の評価を新設する。
精神病棟における退院時の多職種・多機関による共同指導の評価が新設され、多職種チームに公認心理師があげられていますね。
精神科退院時共同指導料を算定できる
保険医療機関の多職種チームが、入院中の保険医療機関の多職種チームとともに、当該患者の同意を得て、退院後の療養上必要な説明及び指導を共同で行った上で、支援計画を作成し、情報提供した場合に 「精神科退院時共同指導料」を 算定できます。
共同作業の担当者は、
当該保険医療機関の精神科の医師、保健師又は看護師(以下、看護師等という。)及び精神保健福祉士並びに必要に応じて薬剤師、作業療法士、公認心理師、在宅療養担当医療機関の保険医の指示を受けた訪問看護ステーションの看護師等(准看護師を除く。)若しくは作業療法士又は市町村若しくは都道府県の担当者等
となっていますね。
追加: 令和2年度診療報酬改定 1.個別改定項目について
③ 精神病棟における退院時共同指導の評価
第1 基本的な考え方 精神障害にも対応した地域包括ケアシステムの構築を推進する観点か ら、精神病棟における退院時の多職種・多機関による共同指導等につい て新たな評価を行う。
第2 具体的な内容 精神病棟に入院中の患者に対して、入院医療を提供する保険医療機関 の多職種チームと、地域において当該患者の外来又は在宅医療を担う保 険医療機関の多職種チームが、退院後の療養等について共同で指導等を 行った場合の評価を新設する。
(新) 精神科退院時共同指導料 1
精神科退院時共同指導料1(外来又は在宅医療を担う保 険医療機関の場合)
イ 精神科退院時共同指導料(Ⅰ) 1,500点
ロ 精神科退院時共同指導料(Ⅱ) 900点
2 精神科退院時共同指導料2(入院医療を提供する保険医 療機関の場合) 700点
[対象患者]
1のイ 精神病棟に入院中の患者であって、精神保健及び精神障害者 福祉に関する法律(昭和25年法律第123号。以下「精神保健福祉 法」という。)第29条又は第29条の2に規定する入院措置に係る患 者、心神喪失等の状態で重大な他害行為を行った者の医療及び観察 等に関する法律(平成15年法律第110号)第42条第1項第1号又は 第61条第1項第1号に規定する同法による入院又は同法第42条第1 項第2号に規定する同法による通院をしたことがある患者又は当該 入院の期間が1年以上の患者(以下この区分番号において「措置入 院者等」という。) 1のロ 精神病棟に入院中の患者であって、別に厚生労働大臣が定め る患者 2 1のイ及び1のロの患者 75
[算定要件]
(1)精神科退院時共同指導料1については、他の保険医療機関の精神 病棟に入院中の患者であって、措置入院者等又は別に厚生労働大 臣が定める患者に対して、当該患者の外来又は在宅医療を担う保 険医療機関の多職種チームが、入院中の保険医療機関の多職種チ ームとともに、当該患者の同意を得て、退院後の療養上必要な説 明及び指導を共同で行った上で、支援計画を作成し、文書により 情報提供した場合に外来又は在宅医療を担う保険医療機関におい て、入院中に1回に限り算定すること。ただし、区分番号A00 0に掲げる初診料、区分番号A001に掲げる再診料、区分番号 A002に掲げる外来診療料、区分番号A003に掲げるオンラ イン診療料、区分番号B002に掲げる開放型病院共同指導料 (Ⅰ)、区分番号B004に掲げる退院時共同指導料1、区分番号 C000に掲げる往診料、区分番号C001に掲げる在宅患者訪 問診療料(Ⅰ)又は区分番号C001-2に掲げる在宅患者訪問 診療料(Ⅱ)は別に算定できない。
(2)精神科退院時共同指導料2については、精神病棟に入院中の患者 であって、措置入院患者等及び別に厚生労働大臣が定める患者に 対して、入院中の保険医療機関の多職種チームが、当該患者の外 来又は在宅医療を担う他の保険医療機関の多職種チームとともに、 当該患者の同意を得て、退院後の療養上必要な説明及び指導を共 同で行った上で、支援計画を作成し、文書により情報提供した場 合に入院医療を担う保険医療機関において、入院中に1回に限り 算定すること。ただし、区分番号B003に掲げる開放型病院共 同指導料(Ⅱ)、区分番号B005に掲げる退院時共同指導料2、 区分番号I011に掲げる精神科退院指導料は、別に算定できな い。
(3)1のイについては、措置入院者等に対して、当該保険医療機関の 精神科の医師、保健師又は看護師(以下、看護師等という。)及び 精神保健福祉士並びに必要に応じて薬剤師、作業療法士、公認心 理師、在宅療養担当医療機関の保険医の指示を受けた訪問看護ス テーションの看護師等(准看護師を除く。)若しくは作業療法士又 は市町村若しくは都道府県の担当者等が共同指導を行った場合に 算定すること。
(4)1のロについては、1のイ以外の患者であって、平成28~30年度 厚生労働行政調査推進補助金障害者対策総合研究事業において 「多職種連携による包括的支援マネジメントに関する研究」の研 究班が作成した、「包括的支援マネジメント 実践ガイド」におけ る「包括的支援マネジメント 導入基準」を満たした、重点的な 76 支援が必要な患者に対して、当該保険医療機関の精神科の医師又 は医師の指示を受けた看護師等及び精神保健福祉士並びに必要に 応じて薬剤師、作業療法士、公認心理師、在宅療養担当医療機関 の保険医の指示を受けた訪問看護ステーションの看護師等(准看 護師を除く。)若しくは作業療法士又は市町村若しくは都道府県の 担当者等が共同指導を行った場合に算定すること。
(5)2については、(3)又は(4)に規定する患者に対して、当該 保険医療機関の精神科の医師、看護師等及び精神保健福祉士並び に必要に応じて薬剤師、作業療法士、公認心理師、在宅療養担当 機関の保険医の指示を受けた訪問看護ステーションの看護師等 (准看護師を除く。)若しくは作業療法士又は市町村若しくは都道 府県の担当者等が共同指導を行った場合に算定すること。
(6)外来又は在宅医療を担う医療機関については、入院中の医療機関 とは別の医療機関であること。
(7)共同指導の実施及び支援計画の作成に当たっては、平成28~30年 度厚生労働行政調査推進補助金障害者対策総合研究事業において 「多職種連携による包括的支援マネジメントに関する研究」の研 究班が作成した、「包括的支援マネジメント 実践ガイド」を参考 にすること。なお、患者又はその家族等に対して提供する文書に ついては、別添●の様式を用いること。
(8)当該指導料を算定する場合は、行った指導の内容等について、要 点を診療録に記載するとともに、患者又はその家族等に提供した 文書の写しを診療録に添付すること。
(9)共同指導は、対面で行うことを原則とすること。ただし、外来又 は在宅医療を担当する医療機関の関係者のいずれかが、入院中の 医療機関に赴くことができない場合には、ビデオ通話等を用いて 共同指導を実施した場合でも算定可能とする。
(10)精神科退院時共同指導料は、退院後在宅での療養を行う患者が算 定の対象となり、他の保険医療機関、社会福祉施設、介護老人保 健施設、介護老人福祉施設に入院若しくは入所する患者又は死亡 退院した患者については、対象とはならない。
[施設基準]
(1)精神科退院時共同指導料1を算定する場合は、精神科又は心療内 科を標榜する保険医療機関であること。
(2)精神科退院時共同指導料2を算定する場合は、精神科を標榜する 病院であること。
(3)当該保険医療機関内に、専任の精神保健福祉士が一名以上配置さ れていること。
(4)重点的な支援を必要とする患者とは、別紙●に掲げる包括的支援 マネジメント導入基準を1つ以上満たすものをいう。
(5)当該指導料の施設基準に係る届出は様式●を用いること。
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