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躁うつ病の疫学 |
うつ病は、精神科の病気としては、多く見られる病気です。
一生の間に、女性は20%、男性は15%前後の人が、うつ病にかかると言われています。 有病率も4〜5%と言われており、統合失調症と比べても4〜5倍の数字になっています。どちらかというと、女性の方が罹患しやすいようです。 発症のピークは、20代と40〜50代ののふたつの山があります。 |
うつ病には3つの種類があります。脳の病気として「うつ病」、脳の伝達物質の異常として「うつ病」、心の病としての「うつ病」です。前者の方が身体器官の病気としてのニュアンスが強く、後者は心の病気としてのニュアンスが強くなりますが、両者は複雑に絡み合っています。 うつ病は、遺伝的な要素も強いと言われています。ただ、統合失調症の項でも述べたように、病気自体が遺伝するのではなく、落ち込みやすさ・落ち込みに対する脆弱性というものが遺伝すると考えられています。 |
うつ病で何よりも危険なのは「自殺」の可能性があることです。 ある統計によると、適切に診断されなかったり、治療が不適切であったうつ病の人は、自殺者の50%〜70%を占めていると言われています。 うつ病は、適切な治療を受ければ数ヶ月から1年内外で治癒することが多いのですが、まれに数年に渡ってうつ状態が遷延することもあるようです。 うつ病が改善した場合、一番大切なのは再発を予防することです。性格的に無理をしやすかったり、細かいことを気にしてしまったりするので、生活の仕方を少し変えることをお勧めする場合もあります。また、少量の抗うつ薬を飲み続けるといった維持療法なども、再発防止のために行われています。 |
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