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躁うつ病の診断 |
DSM−Wでは、「躁うつ病」「うつ病」「躁病」という診断名は使われなくなっています。また、概論のところで主な特徴は説明したので、ここでは5つの領域ににおける特徴をあげるだけにしておきます。
[感情] 気分が沈み込んだり、悲しい気持ちがあふれてきたりすることがあります。よくわからないけれども何となく不安を感じたり、ひどくなると自分の感情が凍りついたようになってしまい、何も感じることができなくなったりします。 [意欲] エネルギーが無くなったように感じられて、いままで興味があったことに関心がなくなることがあります。それが進むとすべてのことから逃げ出したくなることもあります。一日中、何もしないでぼーっとしていることもあるようです。 [行動] 自分の世界に閉じこもって、まわりとの接触を断つようなことがあります。何かしようと思っても、それをなかなか行動にうつせなくなります。また、時には突然動けなくなる「行動抑制状態」に陥ったり、行動できずに気持ちだけが焦って落ち着きを失うようなこともあるようです。 [認知] 判断力や集中力が鈍ってきます。そのため、記憶力が落ちる傾向があるので気をつけないといけません。また、考えがまとまらなくなり、ついには突然考えが止まってしまいう思考制止状態になるようなこともあります。 こうした特徴が出てきたときに「うつ」ということに気づいていないと、「自分の能力が落ちてしまった」「ボケてきたんじゃないだろうか?」という思い違いをすることになりかねません。 [身体] 寝つきが悪くなったり、何度も目が覚めたり、早朝に目が覚めたりします。また、たくさん睡眠時間をとっても、ぐっすり寝た感じがしなくなるようです。緊張が強いためか、肩がこったり、頭が痛くなったりすることもあります。食欲や性欲が減退したり、逆に亢進したりすることもあるようです。 「うつ」の精神症状に気づかずに「からだ」だけの症状が気づかれている場合を「仮面うつ病」と呼ばれます。 |
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