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TFT |
TFT(Thought Field Therapy)は新しいタイプのセラピーで、つぼをタッピングすることで心理的な問題を解決することができます。 特筆すべきなのは、やり方が比較的簡単であるのにも関わらず、従来のセラピーではなかなか効果が出なかった領域の治療を得意としているところです。EMDRと並んで、最近話題になりつつあるセラピーと言えます。 TFTはアルゴリズムレベルで70〜80%、診断レベルで90%、VTレベルで98%の治療率があると言われています。対象としては、単純な「PTSD」の治療にもっとも優れており、「恐怖症」「不安(パニック障害)」「依存(タバコなど)」にも高い効果をもっています。 TFTでは、アルゴリズムとして、この症状にはこういうパターンでの治療というのが決まっており(アルゴリズムレベルの治療)、それを自分で試すことができます。 セルフヘルプでは、代表的なアルゴリズムの1つ「複雑なPTSD」用のアルゴリズムを紹介します。このアルゴリズムには「恐怖症」「不安」の治療アルゴリズムも一部含まれていますので、「PTSD」以外の問題を抱えた人にも効果があると思います。 副作用はほとんどありませんので、ぜひ一度試してみてください。 ただし、注意していただきたいのは、解決しようとしている問題が大きすぎる場合フラッシュバックを起こしてしまったり、パニック状態になってしまうことがありますので、そうした場合には専門家の指導のもと行うことをお勧めします。 その他の場合でも何か問題が起きたときに対処できるように、信頼できる人に近くにいてもらったり、やり方を読んで誘導してもらったりする方が好ましいでしょう。 |
まずはタッピング(叩く)するスポット(つぼ)について説明します。
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(1) 解決したい問題について考える。 (2) 問題の苦痛のについて、0(全く苦痛を感じない)〜10点 (非常に苦痛である)で点数をつけ紙に書きとめる。 (3) 眉がしらスポットを5〜6回叩く。 (4) 目の下スポットを5〜6回叩く。 (5) 腋の下スポットを5〜6回叩く。 (6) 鎖骨下スポットを5〜6回叩く。 (7) 問題に関する苦痛の度合いについて、また点数をつける。 →2点以上低下した場合は(8)へ。 →低下しなかった場合は「心理的逆転の修正」を行い(1)に戻る。 (8) ナインガミュートを行う。 (9) 眉がしらスポットを5〜6回叩く。 (10) 目の下スポットを5〜6回叩く。 (11) 腋の下スポットを5〜6回叩く。 (12) 鎖骨下スポットを5〜6回叩く。 (13) 問題に関する苦痛の度合いについて、また点数をつける。 →点数が1点以下の場合は(14)へ。 →低下しなかった場合は「心理的逆転の修正」を行い(1)に戻る。 (14) ガミュートスポットを叩きながら、顔は正面を向いたまま、 目線だけを床から天井に移動する(7〜8秒かけてゆっくりと) ≫ ガミュートスポットを叩きながら(1秒に3〜5回) (1) 目を開ける (2) 目を閉じる (3) 目を開けて、左下を見る (4) 右下を見る (5) 眼球をぐるりと一方に回す (6) 反対方向に眼球を回す。 (7) 何の曲でもいいからハミング(数小節) (8) 「1、2、3、4、5」と声を出して数える (9) ふたたびハミングする ≫ PRスポットを15回タップする。 |
++ 参考サイト・文献 ++ TFTを日本に普及させ、VTの資格を取った最初の日本人である高崎吉徳さんは、残念ながら逝去されました。「車椅子のセラピスト」こと高崎さんはユーモアと行動力のあるすばらしい人でした。TFTに関しても論文を読ませていただき、非常に参考になりました。ご冥福を心よりお祈りいたします。 ■ 高崎さんのHP http://www.vaw.ne.jp/business/takasaki/index.htm ■ TFT JAPAN (luluはここでトレーニングを受けました) ≫ TFT JAPAN 高崎吉徳(1999)「恐怖症・PTSD・パニック障害など不安障害の 短期療法」『医療におけるブリーフセラピー』,金剛出版 高崎吉徳(1998)「EMDRとTFT −PTSDの新しい治療−」 精神科治療学,13(7),pp833-838,星和書店. |
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