精神病

統合失調症 [概論][診断][疫学][治療]

躁うつ病   [概論][診断][疫学][治療]

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統合失調症の疫学  



統合失調症というのは、脳がうまく働かなくなって、現実を正確に判断する能力が低下したり、感情のコントロールができなくなったり、適切な対人関係を保っていけなくなる病気です。

統合失調症の有病率は、1%前後だと言われています。精神科単科の病院に入院している患者さんのほとんどがこの病気の人です。数字上、有病率の男女差はないようですが、印象としては男性の方が多く、より重症の感じがあります。

発症のピークは男性が18〜25歳、女性が26〜45歳くらいだと言われています。しかし、中学生〜高校生くらいの若年での発症や、晩年になってからの発症も見られます。



++ 病因について ++


統合失調症の病因については、まだわかっていない部分が多いのですが、脳の機能に障害が合って起こる病気であるということは確かなことのようです。ドーパミンに代表される神経伝達物質の異常によって、脳内の情報伝達に混乱が生じているという考え方が代表的です。

こうした生物学的な弱さは統合失調症を発症する原因のひとつです。しかし、それだけで発症するということはなく、もっと複雑な要因が絡み合って発症するのだと考えられています。例えば、生物的に脆弱な人が精神的・身体的にストレスフルな状況におかれると、発症するリスクは高まります。

統合失調症は、遺伝病というわけではありませんが、遺伝的な要素も多少あるようです。有病率が1%なのに対して、両親もしくは兄弟に統合失調症にかかった人がいる場合は10%〜15%程度にリスクが高まります。病気自体が遺伝するのではなく、生物学的な脆弱性が遺伝すると考えると理解しやすいかもしれません。



++ 予後について ++


短期的な予後に関しては、抗精神病薬の服薬が適切になされているかどうかが大きな影響を及ぼします。この病気を初めて発症−ェ解した後に、予防的に抗精神病薬を服薬しないと、1年以内に70%〜80%の高率で再発すると言われています。

長期的な予後に関しては、1/3の人に顕著な改善がみられ、もう1/3の人はある程度改善するが再発することがあり、残りの1/3は重篤な障害を残すと言われています。

ただ、精神科の病気の軽症化が言われており、早期の治療がなされることが多くなってきた現代においては、重症例は少なくなっているような気がします。どちらかというと男性の方が予後不良なことが多いようです。





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