公認心理師試験。覚える基本ワード集1 現役の臨床心理士/公認心理師による資格試験の足跡

スポンサーリンク

自分がたくさんの資料を作ったときに苦手だなと思ったり、これは覚えておかないとまずいと思ったものを「必ず覚えるファイル」としてまとめていました。そちらのファイルを順番に投稿していきます。もともとは赤シートで大事なところを隠せるように作ったのですが、Wordから移すと装飾が消えてしまいますね。内容については100%正しいとは限りません、メモ用の謎の記号もあったりします。あくまで参考程度にご利用ください。パート1!

 

一般心理学

仮説演繹:帰納法によって仮説を立て、演繹法と帰納法を組み合わせて仮説を検証。

個性記述:理解を目指す。法則定立:説明を目指す。

心理学の始まり→Wundt,Wがライプチヒ大学で体系化。1879年

双生児研究、優生学の提唱。メンタルテスト。近代統計学の父。

→ゴールトンGalton,F.

ワトソンWatson,J.B.が「行動主義宣言」(1912)で「心理学は客観的な行動を対象とすべき」とした。アルバート坊やの実験。

試行錯誤学習。「効果の法則」教育測定運動。機能心理学。

→ソーンダイクThorndike,E.L.

意識の要素を 全て感覚に還元。Wundt,W.~構成主義の終焉。

→ティチナーTitchener, E. B.

機能主義心理学。「心理学原理」「アメリカ心理学の父」

→ジェームスJames,W. ジェームス=ランゲ説

新行動主義 SOR 仮説演繹型 連合説 動因低減説

→ハルHull,C.L

新行動主義 ラットの洞察学習。認知説。「認知地図」「サインゲシュタルト説」。

→トールマンTolman,E.C.

新行動主義 オペラント条件付けを定義→Skinner, B. F.

ゲシュタルト心理学を創始→Wertheimer,M

臨床心理学の始まり→WitmerL.が1896年に提唱

吉本伊信が開発した日本独自の精神療法=「内観療法」。

してもらったこと、して返したこと、迷惑をかけたこと

「精神交互作用」が神経症を引き起こすとした=「森田療法」

ヴィゴツキーVygotsky,L.S.=発達の最近接領域

ケーラーKöhler,W.は「類人猿の知恵試験」にて洞察に基づく学習を論じた。

ハーローHarlow,H.:愛着。アカゲザルの針金母親実験。

網膜の視細胞には明暗を感じる桿体(←暗所・周辺)と色の波長の違いを感じる錐体(←明所・中央)がある。

自動運動→暗室で静止した光点を見ると、光点が不規則に運動してみえる。

誘導運動→実際に静止している物を取り囲んでいるものが動くと、逆に止まっているものが動いて見える。

仮現運動→空間的に離れた2つ対象を一定の時間間隔をおいて交互に呈示するときに知覚される対象の連続的な運動。

運動残効→一定方向への運動を一定時間凝視し続けた後、静止対象に目を向けると、静止対象が逆方向に移動して見える現象

外部からの刺激を数秒そのまま留めておける=感覚記憶。視覚→アイコニック・メモリー。聴覚→エコイック・メモリー

プレグナンツ(完結/群化)の法則:近接、類同、閉合、良い連続、良い形、共通運命、経験

相貌的知覚→ウェルナーWerner,H.お日様が笑っている。

三項随伴性→A:先行刺激(弁別刺激)、B:行動(オペラント行動)、C:結果(強化子)という3要素から説明。

ワーキングメモリ:Baddeley。音韻ループ・視空間スケッチパッド・エピソード・バッファーを中央実行系が調節する。

[統計]

実験者が操作するものを独立変数、操作の結果として測定する変数を従属変数、独立変数と従属変数の間の因果関係を媒介すると思われるものを媒介変数と呼ぶ。

パラメトリック検定

対象となる統計量:平均値・分散

尺度水準:間隔尺度・比例尺度

名義尺度:電話番号やID。順序尺度:中央値○。順位。間隔尺度:温度、時刻。比率尺度:ゼロに意味がある。年齢など。

手法:平均値の差の検定(t検定)・分散分析(F検定)

T検定→2つに平均の差があるかを検定する。「正規分布である」「等分散である」の二つの条件が必要。

F検定→2つのデータのばらつきが等しいか(等分散)を検定。

カイ二乗検定→クロス集計表について行われる代表的な検定。

質的研究の信頼性:cohenのカッパκ係数、評定の一致

内容的妥当性:専門家によって判断される項目の適切性

構成概念妥当性:ある評価法が測定しようとする概念や特性をどれだけ適切に反映しているか

基準関連妥当性:尺度と関連性が強いと考えられる外的基準との相関による妥当性。既存の外的基準と照らし合わせた場合「併存的妥当性」。将来の同一人物の得点予測をどれだけできるかを「予測的妥当性」。

クロンバックのα→内的一貫性を表す。すべての可能な折半法から信頼性係数の推定を繰り返し、その平均値をとる

スピアマン-ブラウンSpearman-Brownの公式

→折半法=全体の項目を二分し、各々の得点間の相関を求める。

キューダー・リチャードソンKuder-Richerdsonの公式KR20

→2件法、0か1の2値データの場合、信頼性を推定できる。

妥当性が高い→信頼性も高い(逆はなりたたない)

Cohenのκ係数:二人の観察者の診断の一致度を評価する指標

第一種の誤り:帰無仮説が正しいのにそれを棄却してしまう

第二種の誤り:帰無仮説が間違っているのにそれを見過ごす

Grounded Theory Approach→質的調査データの分析手法。データをコーディングし、理論化。「データに根差した理論」。時間的な連続=シークエンス分析

精神病の治療

[クレぺリンKraepelin,E.]

1889年、精神病を「早発性痴呆」と「躁うつ病」に分けたことで、現在の統合失調症の基礎概念が確立された。

[ブロイラーBleuler, E.]

精神機能の分裂としての「精神分裂病」を初めて定義(1991)

(4A:連合弛緩association、感情の障害affect、自閉性autism、両価性ambivalence)

[クルト・シュナイダーKurt Schneider]

経過よりも状態像に重きを置く。体験の異常、表出の異常。

一級症状

1.特有の幻聴(考想化声、対話性幻聴、批評性幻聴)

2.作為体験

(身体的被影響体験、考想奪取、考想干渉、考想伝播など)

3.妄想知覚→DSMやICDへの影響。

妄想気分:恐ろしいことが起きそうな予感を感じる

妄想知覚:正常な知覚から直接妄想的な意味づけをする。

妄想着想:突然妄想を思いつく

思考途絶:思考の流れが突然中断すること。急に黙り、何を話していたのか、何を考えていたのか思い出せない。S。

思考制止:思考の進みが遅く停滞すること。D。

観念奔逸:躁病によくみられる症状で、さまざまな考えが次々と浮かんできて止まらない状態のこと。

自生思考:自分のものでない考えが勝手に浮かんでくる

連合弛緩:関連のない観念が浮かんでまとまらない。

防衛機制

「合理化」とは、葛藤や不安を解消するために、もっともらしい理由や口実を付けることで正当化しようとする。

「投射(投影)」とは、自己の中に存在する認めがたい葛藤や不安の原因を、他社や外部の者に転化する。

「同一視」とは、他の人の属性や栄誉などを自分のものであるかのように見なす。

「抑圧」とは、自分の安定を脅かすような不満や葛藤などの原因となる欲求や動機を無意識の世界に押しやる。

「補償」とは、ある面における自己の不満を補うために、他の面で努力を払って満足を得る。

「置き換え」とは、無意識のうちに欲求の対象が別の対象に置き換えられること。

「取入れ」とは、他人が持っている特質や感情を、自分も持っていると考える。

「昇華」とは、そのままの形では社会的に容認されない欲求を、社会的に容認される形で充足させる。

「退行」とは、解決することが困難な状況で、自我が合理的な対処法を放棄して、より未発達な段階に逆戻りすること。

「逃避」とは、困難な状況から逃げることによって不安から逃げようとする消極的な機制。

「反動形成」とは、本来の欲求や衝動とは反対の行動や態度を示す。承認することができない興奮が意識に現れたとき反対興奮異変化させる機制。

「分裂(splitting)」:自己や対象を分ける

「隔離または分離(isolation)」:ある観念内容に伴っているはずの感情を切り離し遠ざける

「固着」とは、一定の感情や行動様式あるいはその対象が固定して、流動性を欠く状態。

「投影性同一視」:自分の不安や衝動を避けるため、自己の一部分を他人に投げ入れることによって相手に圧力を与え、相手をコントロールしようとする心的機制

「否認」とは、個人が認めると不安になるような現実を、現実として認知することを無意識に拒絶すること

精神分析 人名

アンナ・フロイトFreud,A→遊びは自由連想を行うための導入。子どもには転移が起こらない。精神分析的解釈は無効。両親への教育を重視=親子平行面接。

メラニー・クラインMelanie Klein→遊びは大人の自由連想と等価。精神分析的に解釈可能。投影同一視=投影同一化。生後3‐4ヶ月までの妄想‐分裂ポジション。

自律的自我=ハルトマンHartman,H.

部分対象関係=メラニー・クラインMelanie Klein

一次的対象関係=バリントBalint,M.

移行対象=ウィニコットWinnicott,D.W.

境界性人格構造(BPO)=カーンバーグKernberg,O.F

シゾイド・パーソナリティー・抑うつ性パーソナリティー

=フェアバーンFairbairn,R.D

現存在分析=ビンスワンガーBinswanger,L.

実存分析(ロゴテラピー)=フランクルFrankl,V.E.

中断療法=ランクOtto Rank。意志療法。

基底不安=ホーナイHorney,K.

自己対象転移=コフートKohut,H.

分離ー個体化=マーラーMahler,M.S.

(正常な自閉期―正常な共生期―分離個体化期)

権威主義的性格=フロムFromm,E.

その他 人名

一般システム理論:ベルタランフィBertalanffy,L.V.

近代精神医学の父→ピネルPinel,P、精神病者の解放

タブララサ→ロックLocke,J

心理学の過去は長いが歴史は短い:Ebbinghaus,H.

マインドフルネスストレス低減法:カバットジンKabat-Zinn,J

弁証法的行動療法DBT:リネハンLinehan, M. M.

アクセプタンス&コミットメント・セラピーACT:ヘイズHayes,S.C.。A=accept、C=choose,T=take action(受け入れ―選択―実行)

来談者中心療法

ロジャーズRogers,C.R.の「セラピーによるパーソナリティ変化の必要にして十分な条件(1957)」

・心理的な接触がある

・クライエントは不適応の状態にある

・セラピストは自己が一致している

・セラピストは無条件の肯定的関心を寄せている

・セラピストはクライエントの内的照合枠に従って共感的理解をしている

・3~5のセラピストの態度がクライエントに知覚されている

[行動療法の技法]

レスポンデント条件付け

→系統的脱感作、エクスポージャー、フラッディング

オペラント条件付け

→タイムアウト法、トークンエコノミー法、シェイピング

 

パート2はこちらから

コメント