心理テストの使い方?

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これはlulu-web.comに書いていたmonologueの一部です。
2000年に書いたと思うので6年前。アドレリアンの影響が強かったときです。
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luluは、心理テストあんまり好きじゃないんです。
テストが仕事の大部分なので、やらないわけにはいかないんですけど、やっぱり好きになれません。だって、心理テストが治療的に使えたことってないような気がするから・・・(使い方が下手くそなだけって声が聞こえてきそうですが)
性格・パーソナリティの診断と治療は別物だと思います。
「ちゃんとした診断をして、ちゃんとした見立てをしないと治療はできないんじゃないの?」っていう声が聞こえてきそうですが、luluは診断が必ずしも必要だとは思えません。
例えば、分裂病、神経症、うつ病などの病気の診断というのがあります。最近ではDSMなんてのもありますよね。これらの分類というのは、薬を投与したりするときには役立つものなのかもしれませんが、心理屋にはそれほど意味のないものなんです。
というのは、こうした分類っていうのは外側から見て記述できる症状をもとに作られているのですが、客観的な症状がわかったとしても心理的問題の解決には意味がないからです。
うーん。luluも混乱してきました。まず、精神科の病気と心理的問題とは、必ずしも関係があるとは限らないという前提を書かないとだめなのかな?
心理屋は精神科の病気は治せません、と書くとなんだか語弊がありそうですが、病気を持っているがゆえの悩みの解決はできるかもしれませんし、対人関係の障害を回復させることもできる、それから病気を持ちながらもどうやって幸せでいれるかという援助もできる、それらが心理屋のできる一次的なものかな。
でも、ややこしいことに、そうした病気の周辺域のことを解決することで、病気が軽減したり治癒するという副作用(笑)があるということがあるんですよね。


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僕らは病気の名前を言い当てるために治療活動をしているわけではないですね。
心理テストも、DSM式の分類も、そうした心理学・精神医学に関するすべてが
患者さんの問題解決のために使われるべきだと思います。
心理テストをみっちりやれば、数回のきちんとした診断面接に匹敵する情報が集まります。
テスト中のやり取り自体がすでに治療的であり、独特の関係が作られているのです。
それから治療契約はきっちりやらないといけないですね。
例えば、重度の統合失調症の方に「カウンセリングで病気を治していきましょう」なんて
そんな台詞言えるわけがありません。
僕と患者さんとの間で無理のないよい目標(さらに小さな目標)を立て、
こつこつと進んでいけるのが理想ですが、現実はそうはいかないのでした、
と現場にでて思った5年前。

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